No.2274 人生・仕事 『年長者の作法』 一条真也著(主婦と生活社)

2023.10.13

13日、114冊目の一条本年長者の作法』(主婦と生活社)が発売されました。「『老害』の時代を生きる50のヒント」というサブタイトルがついています。カバー表紙には、「老いに親しむレシピ」と書かれています。


本書の帯

帯には、タレントの梅沢富美男さんの笑顔の写真が使われ、「『老害』なんて言われても気にしない!」「老いていく自分をゆるして、年を重ねてきたからこそできる“ふるまい”でやっていきましょうよ。――梅沢富美男」と書かれています。


本書の帯の裏

帯の裏には、「『老害』の時代に年長者のあなたが周りから批難されず、幸せに生きるコツ!」と書かれ、以下の章立てが紹介されています。
PART1
老いれば老いるほど幸せになれる考え方
PART2
年長者としての”嫌われない”ふるまい
PART3
年長者は、「見た目」が9割
PART4
年長者にこそ必要な「対人関係」のコツ
PART5
孤立を防ぐ「縁」のつくり方
PART6
「人生の最期」に備える覚悟


アマゾンより

アマゾンの内容紹介には、「年を重ねることが、楽しくなってくる本! “50代以降の生き方”の教科書、第2弾(「老いに親しむレシピ」シリーズ)。小笠原家総領家第32代当主・小笠原流礼法宗家の小笠原忠統氏から免許皆伝を受けた礼法家が、『老害』批難のあふれる時代にシニアが快適に生きる方法――『老害』ではなく『老福』になる生き方を伝授。若者からは『老害』認定されるも、シニア層からは絶大なる人気を誇る梅沢富美男さんも本書を推薦!」と書かれています。


年長者のふるまい方とは(アマゾンより)

若者たちができる“ふるまい”と、年長者だからこそできる“ふるまい”は、おのずと違うもの。年を重ねたからこそ実践したい「年長者としてのふるまい」から、「年長者にこそ必要な『対人関係』のコツ」「孤立を防ぐ『縁』のつくり方」「人生の最期に備える覚悟」まで、老いれば老いるほど幸せになれる方法を徹底紹介しています。ブログ『老害の人』で紹介した内館牧子さんのベストセラー小説を読んで、自らのふるまいを見直そうかと考えた人、老親のふるまいを見直してもらおうと考えた人も必読です。


「老害」の時代を生きるヒント(アマゾンより)

アマゾンの内容紹介には、「年を重ねることの難しさをあらためて教えられ、そして励まされ、読み終わったあとには明日からの実生活にとても役立つ、中高年層必読の一冊。冠婚葬祭業の会社を経営しながら、小笠原流の礼法家としても活動する著者が、これまで多くの魅力的な高齢者と出会い、学びを得た経験も加えて、シニアが気持ちよく暮らしていくための考え方、日々のふるまい方・作法を徹底紹介しています」「何歳になろうとも、学びはある!」「老親へのプレゼントにも最適!」とも書かれています。


礼法のポイントを図解(アマゾンより)

本書の「目次」は、以下の通りです。
【はじめに】
「老害」の時代に、年長者のあなたが周りから批難されず幸せに生きるコツ
【PART1】
「老害」から「老福」へ!
──────老いれば老いるほど幸せになれる考え方
・お葬式への参列と長寿祝いが、
「老害」から「老福」に近づく第一歩
・ベストセラー『老害の人』に学ぶ、
“老害は老人にとっては薬”という考え
・“偏見”の老害と、“正義”の老害。
じつは、2種類の「老害」があった
・時代に合わない自分をゆるして、
“あわれな怒り”をコントロール
・「孤立」は、老いの悪循環の始まり。
拒絶ではなく、つながりを求める
・脳の老化は、「老害」の一因。
前頭葉活性化のカギは「物語」
・加齢で悪化する自分の短所。
自制しつつ、若者から学ぶ
・老いとは、「ゆとり」を生む力。
「時間的なゆとり」の浪費に注意!
・年長者となったあとの人生は、
“本当の自由”をつかむ期間
・「終活」よりも「修活」を!
「修める」覚悟が、人生を美しくする
・古代中国も江戸時代も「好老社会」。
老いの肯定で「老福」の社会に!
【コラム①】古代エジプトの高齢者は“賢者”だった
【PART2】
年を重ねたからこそ実践したい!
──────年長者としての “嫌われない”ふるまい
・「きみ」や「あなた」ではなく、
格差ゼロの「さん」付けで名を呼ぶ
・リタイア後の新たな人間関係は、
“率先したあいさつ”で築く
・人間関係が狭く、薄くなるからこそ、
心がけたい3つの会話術
・普通語と尊敬語の使い分けは、
年長者にこそ必須の作法
・「ご苦労さま」と「お疲れさま」。
年下の人にも後者を使う
・話が長いのは「老害」の始まり。
話題を絞ってユーモラスに
・席は譲られて当たり前?
高齢者の特権意識を捨てる
・不審者と遭遇したときに、年長者にこそできること
・「耳順」「従心」世代のあなたは、
ユーモアで若者を笑顔にさせる
【コラム②】『論語』にも書かれた「謝る」ことの大切さ
【PART3】
相手に不快感を与えないことが大切!
──────年長者は、「見た目」が9割
・「3つの不快」に気をつける。
とくに視覚不快──「見た目」に注意
・小笠原流の「礼儀作法」を実践すると、
美しい動きで好印象を与えられる
・シニアの人間関係は、
小笠原流「胴づくり」で良好になる
・小笠原流の美しい「おじぎ」所作で、
相手と心を通わせる
・安全面に留意しつつ、品格を損ねない礼装を!
・葬儀は作法を押さえて、故人への弔意を形にする
・葬儀は、杖も車いすもオーケー。
気おくれせずに堂々と!
・病気やケガの人のお見舞いは、
「看礼」を忘れずに会いに行く
・「礼法」は最強の護身術。
敵意を誘わず、好印象を与える
【コラム③】相手を不快にさせてしまう口の臭いに要注意
【PART4】
若いころとは変わってくる!?
──────年長者にこそ必要な「対人関係」のコツ
・年を重ねれば重ねるほど、
「交友関係」の満足度が重要になる
・“近所づきあい”のコツは、あいさつとさりげない親切
・年長者の“自虐ネタ”は、
場を和ませる気づかいとして有効
・“配偶者との時間”が増えるので、
「気づかい」の積み重ねを心がける
・老後の“親戚づきあい”は、
「ほどほどでよい」と考える
【コラム④】他者を比べてやっかまないフランスの高齢者
【PART5】
無理せず、気楽につながれる!
──────孤立を防ぐ「縁」のつくり方
・孤独死を迎えないために、
「縁」をもとに人間関係を豊かにする
・人と人をつなぐ“あいさつ”は、
「孤独死対策」の簡単な秘策
・無縁社会から有縁社会へ。
いまこそ「隣人祭り」のすすめ
・助け合い・相互扶助の精神を、
他者に対する誠実な言動で育む
・人間関係をよくし、心も整える。
掃除のもつ大きな効能
・ひとりで楽しむ趣味をもって、
人間社会とのバランスをとる
・囲碁、風呂、盆栽、茶道、相撲・・・・・・。
グランドカルチャーを始める
・身近に友がいなくても、
ネットで“趣味の友”は広がる
・病気や死を受け入れる健康観が、
孤立のない「思いやり社会」をつくる
【コラム⑤】相手との常識の違いが人生をおもしろくする
【PART6】
できるだけ後悔を減らす!
──────「人生の最期」に備える覚悟
・四住期の考えでは、75歳からは
「死に際」や「悟り」を探す時期
・多様化する「墓じまい」「墓じたく」は、
家族と事前相談して選択する
・「死」は不幸なものではなく、
めでたく祝うものと考える
・エンディング・ノートを進化させた
「修活ノート」に書き残す
・お葬式は「人生の卒業式」。お祝いして送り出そう
・3つのコツで「断捨離」し、生前に自分を見つめ直す
・「死別」とは、時間差で旅に出かけること
【コラム⑥】月を見るたびに故人に思いをはせる


今年、還暦を迎えました

今年、わたしは60歳の誕生日を迎えました。
世間では、伝説の名俳優・嵐寛寿郎をもじって「アラカン」と言います。「カン」は「還暦」のカンでもあります。ついに還暦を迎えたわたしは、年長者の仲間入りをしました。ここ数年は、コロナ禍のせいで誕生日を祝ってもらえなかった人も多いでしょう。誕生日を祝うとは、「あなたがこの世に生まれたことは正しいですよ」と、その人の存在を全面的に肯定することだと思います。人間関係を良くする最高の方法です。


誕生日が来るたびに『論語』を読み返す

わたしは、誕生日が来るたびに『論語』を読み返しています。『論語』では、60歳を「耳順」といいます。「60歳になれば、人の言うことに逆らわず、素直に聴き入れることができる」という孔子の教えです。わたしは「耳順」を実践し、「従心(70歳になれば、心のままに行動しても、人の道を外れない)」への旅路を進んでいます。


小笠原流の礼法家としても活動

ふだんのわたしは、冠婚葬祭業の会社を経営しながら、人間尊重の精神である「礼」や、それを形にした「作法」を重んじています。小笠原流の礼法家としても活動しています。これまで多くの年長者の方々と出会い、学びを得てきました。その経験からも、この先の人生を豊かにするためには、「礼」や「作法」が必要であると痛感します。


人は老いるほど豊かになる!

一方で、世間では「老害」などという言葉が使われています。人は老いるほど豊かになる「老福」をめざすべき、というわたしの考え方とは相容れません。社会はもちろん、年長者自身も老いを前向きにとらえることができなくなっています。そこで、年長者が穏やかに、かつ毅然と生きる道を示すべく、『年長者の作法』を書きました。みなさまの「老福人生」の良きガイドブックになれば幸いです。

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