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2024.10.23
『世界で第何位? 日本の絶望ランキング集』大村大次郎著(中公新書ラクレ)を読みました。著者は、国税局に10年間、主に法人税担当調査官として勤務し、退職後、ビジネス関連を中心にフリーライターとなりました。単行本、雑誌寄稿、ラジオ出演、フジテレビ「マルサ!!」の監修等。主著『あらゆる領収書は経費で落とせる』をはじめとした、「元国税調査官の裏情報シリーズ」が累計46万部を突破しています。
本書の帯
本書の帯には、「情報調査のプロ・元国税調査官が分析」「日本のヤバイ真実」として、「*水洗トイレも電柱も『途上国並み』」「*精神科ベッド数は断トツ世界一」「*『韓国より低い』賃金、労働生産性、進学率」「*子ども、若者の自殺大国」と書かれています。アマゾン「内容紹介」には、「実は途上国並みの水洗トイレ、電柱事情。医師の人数や集中治療室は少ないのに、精神科ベッド数は断トツ世界一。韓国よりも安い賃金、低い製造業の労働生産性、低い大学進学率。子ども、若者の自殺大国。外国旅行は『高い買い物』になった日本人…等々、50を超える国際データを比較検証。少子高齢化が進み、格差が広がる日本の衰退は防げないのか? 実質的に世界一の資産大国・債権国でもあることなど、希望の芽をどのように花開かせればいいのか? データ分析のプロ・元国税調査官が読み解く」とあります。
本書の帯の裏
本書の「目次」は、以下の構成になっています。
「まえがき――日本は世界で第何位?」
第1章 社会インフラは途上国並み
第2章 病院は多すぎ医者は少なすぎ
……いびつな医療界
第3章 なぜ日本経済は
中国に喰われたのか?
第4章 先進国で最悪の貧富の格差
第5章 世界最大の債権国
第6章 少子化問題は起こるべくして
起こった
「あとがき」
「まえがき――日本は世界で第何位?」では、「日本人の多くは、『わが国は先進国であり社会インフラは世界最高クラスに整っている』と思っている。しかし実際には、とても先進国とは言えないほどわが国の社会インフラはボロボロなのである。たとえば、日本人がライバル視しがちで、『わが国よりまだ遅れている』と思っている韓国よりも、整備されていないインフラは多々あるのだ。かと思えば、日本は資産の蓄積においては、現在も世界最高レベルであり、実質的に世界一の金持ち国とも言えるほどなのである」と書かれています。
第1章「社会インフラは途上国並み?」の「地方の下水普及率は途上国以下」では、日本では、人口の4分の1が首都圏に住むという極端な人口集中があると指摘されます。首都圏や都心部には下水道が整備されているため、必然的に下水道普及率が上がっています。地方から首都圏に人口が流入すれば、何もしなくても、下水道の普及率(人口比)は上がるのです。一体、莫大な公共事業費は何に使われてきたのでしょうか? 実際、何に使われたかというと、その答えは「無駄な箱モノ」「無駄な道路」などであるとして、著者は「地方に行くと、人影もまばらな駅の周辺が非常に美しく整備されていたり、車がめったに通らない場所にすごく立派な道路があったり、さびれた街並みに突然、巨大な建物が現れたりすることがある。そういう地域には有力な国会議員がおり、その議員に群がる利権関係者がいるのだ」と述べています。
政治家は、自分を支持する建設土木業者のために、公共事業を地元に誘致しようとします。必然的にその業者が得意な公共事業ばかりが予算化されるのです。道路工事が得意な事業者には道路工事を、箱モノ建設が得意な事業者には箱モノ建設を発注するという具合です。著者は、「となると、その地域には、非常に偏った公共事業ばかりが行われることになる。道路工事ばかり行っている地域、箱モノ建設ばかりを行っている地域という具合に。そこには、国全体を見渡してインフラの不備な部分を整備しようなどという発想はまったくない。だから、莫大な公共事業費を使っていながら、日本のインフラはボロボロなのである」と述べます。
「四国と本州には3本も架橋されているのに」では、80年代後半から2000年代にかけての公共事業で、目玉的に進められていたのが、四国と本州の架橋だったことが指摘されます。この時期、四国と本州の間には、なんと3本の橋が架けられたのです。著者は、「もちろん、莫大な費用が生じた。その一方で、四国では基本的なインフラ整備が遅れており、前述したように下水道普及率が世界的に見ても非常に低い。巨額の金を投じて、橋を3本も架けている一方で、足元の下水処理はなおざりになっているのだ。いかに日本の公共事業が無駄なものだったかということだ」と述べるのでした。
「街中に電柱があるのは先進国で日本だけ」では、日本では、国全体に電柱がたち、電線が張りめぐらされていることが指摘されます。日本人は電柱のことを「電気を通すためになくてはならない設備」と思っており、街中に電柱があることをまったく不思議に思っていません。しかし、著者は「この電柱は、先進国にはほとんどないということをご存じだろうか? 海外旅行をしたことがある人なら覚えがあると思うが、欧米には電柱や電線というのはほとんどないのだ。先進国の大半で、電線は地中に埋められている。先進国の中で、これほど電柱があるのは日本だけなのだ。いや、先進国だけではなく、世界全体で見てもこれほど電柱がある国というのは珍しい」と述べています。
先進国の主要都市はおろか台北でも、ほぼ無電柱化が達成されています。韓国の首都・ソウルも、50%近くまで進んでいるのです。フランクフルト、香港でも100%近い無電柱化が進んでおり、ニューヨークは80%以上、インドネシアのジャカルタでも30%を超えています。東京の8%、大阪市の6%というのは、異常に低い数値です。著者は、「電柱は、地震や台風などの災害時に大きな危険要素となる。地震や台風が頻発する日本こそ、無電柱化をどこよりも進めなくてはならないはずなのに、この体たらくはどういうことなのだろう?」と問いかけます。
無電柱化の費用というのは、日本では、国、地方、電力会社の3者が3分の1ずつ負担することになっています。しかし、これは国が主導して行ってもいいのだとして、著者は「日本は90年代に公共事業に巨費を投じているし、現在でも先進国では最高レベルの支出である。にもかかわらず、電線の地中化という重要な社会インフラがまったく未整備なのである」と述べます。「にもかかわらず高い電気料金」では、日本は、無電柱化などの電気インフラが整っていないにもかかわらず、先進国の中では最高クラスの電気代を払っています。「巨額の公共事業費」「高い電気代」にもかかわらず、先進国としての最低限の社会インフラである「電線の地中化」がまったく行われていないのです。
第2章「病院は多すぎ医者は少なすぎ…いびつな医療界」の「日本の国家予算で一番大きいのは医療費」では、日本の医療システムが「末期的」と言えるほど腐食していることが指摘されます。あまり知られていませんが、税金で支出されている社会保障関係費のうち、最も多かったのは「医療費」でだといいます。著者は、「医療費のほとんどは、社会保険で賄われていると思っている人も多いだろう。しかし、日本の医療費は、社会保険だけでは賄い切れておらず、税金から補塡されているのだ。その補塡額が、社会保障関係費の中で最も多かったのである」と述べています。
「日本は病床の数が世界一多い」では、日本は人口1000人あたりの病床の数が世界一多いことが指摘されます。イギリスの5倍以上、アメリカの4倍以上という多さです。OECDの平均が4.7なので、日本はOECD平均の3倍近い病床を持っているのです。また、病院の数も異常に多いことが指摘されます。著者は、「日本には2018年のデータで8000以上の病院、診療所があり、断トツの世界一なのである。世界第2位はアメリカだが6000ちょっとしかない。アメリカは日本の2倍以上の人口を持つので、日本の現状は異常値である」と述べます。
「日本では『民間病院が儲かる』」では、開業医の収入が高い理由について、「開業医には特権がたくさんあるから」と説明しています。たとえば同じ診療報酬でも、公立病院などの報酬と民間病院(開業医)の報酬とでは額が違います。同じ治療をしても、民間病院のほうが多くの診療報酬を得られるようになっているのです。ほかにも開業医は高血圧や糖尿病の健康管理をすれば報酬を得られるなどの特権を持っています。また現在、多くの地域で、国公立病院を受診するには、開業医(かかりつけ医)の紹介状が必要ということになっています。紹介状がなく国公立病院に直接行った場合は、初診料が7000円程度割増しになったりするのです。著者は、「つまりは日本全体の医療費の多くが開業医に流れるようになっているということだ。こういうシステムがあるので、開業医は勤務医の2倍もの収入を得られている」と述べます。
「新卒の医者の数は先進国で最低」では、日本医師会が医学部の新設に強硬に反対してきたことが指摘されます。その理由は「少子高齢化によっていずれ医者が余るようになるから」だとしてきました。つまりは、将来、自分たちの収入が下がらないようにするために、国民に貧弱な医療を強いているということであるとして、著者は「日本は世界的に見て医者が少ないのだから、増やすのが当然の施策である。もし将来、医者が余れば無能な医者が淘汰されればいいだけの話である。実際に、ほかの業種ではそういう健全な競争が行われている」と述べます。「開業医の世襲化がすすんでいる」では、私大の医学部の学費は、6年間で3000万円以上かかるとも言われ、金持ちでないと通えないことを指摘しています。
「寝たきり老人の数……世界1位」では、日本の寝たきり老人の数は世界ワースと1位だと推定できることが紹介されます。また高齢者における寝たきり割合もおそらく世界ワースと1位だそうです。「自力で生きることができなくなったら、無理な延命治療はしない」ということは世界ではスタンダードとなっています。日本がこの世界標準の方針を採り入れるだけで、医療費は大幅に削減できるはずです。著者は、「なぜ日本がそれをしないかという一因は、この延命治療で儲かっている民間病院が多々あることだ。そういう民間病院が圧力をかけ、現状の終末医療をなかなか変更させないのだ」と述べています。
「精神科ベッド数が断トツの世界一」では、精神科の病床は、世界的に見ると1960年代から急激に減少し始めたことが指摘されます。薬物治療の発達などで、これまで主流だった入院隔離から、通院治療、社会復帰を促す方向に舵を切ったからです。しかし、日本では逆に1960年代以降、精神科の病床が増えている。なぜか? 著者は、「日本は戦前から1950年代まで結核大国であり、民間の結核療養所が多々あった。結核は感染症であり、戦前は不治の病とされ、発病してから死ぬまでの間に、隔離療養する施設が必要だったのだ。が、戦後は抗生物質による治療法が普及し、ほとんどの人が完治するようになった。そのため、療養施設の必要性がなくなった。その大量の療養施設が、精神科に衣替えした経緯がある」と説明しています。
「『精神科病院が儲かる』システム」では、著者は「われわれが見過ごしてはならないのは、精神科病院の儲けというのは、われわれの払った税金や社会保険料で賄われているということである。国の歳出のうち最も大きいのが医療費であることは前述したが、その大きな部分を精神科病院が分捕っていると言っても過言ではないだろう。日本に集中治療室が少ないのも、PCR検査体制が途上国よりも遅れていたのも、この精神科病院の巨大な利権が影響している――そう著者は考えている」と述べるのでした。わたしは、この著者の発言は衝撃を受けました。
第3章「なぜ日本経済は中国に喰われたのか?」の「平成の失われた30年」では、GDPについて言及しています。GDPというのは国内総生産のことであり、いわば日本を1つの企業と見立てた場合の総売上高のようなものであるとして、著者は「国全体の総額なので、必然的に人口が多い国のほうが多くなる。中国が世界第2位に躍り出ているのも、インドが今後、上位に入ってくるのも、人口の多さの影響が大きい。日本が、ヨーロッパ諸国よりも順位が高いのも、人口の多さが関係している。だから、国民1人1人の経済状況を知るには、『国民1人あたりのGDP』を比較しなければならない」と述べています。
「日本の電機メーカーは安易に工場を海外移転させた」では、日本のメーカーは早くから中国、韓国に工場を建てて、技術供与をしてきたことが指摘されます。日本の電機メーカーは、1970年代ごろから急速に海外に進出し、東南アジアに工場などを建て始めました。そして、1985年のプラザ合意以降は、その勢いが加速しました。著者は、「円高になるということは、日本製品の価格競争力が損われるということでもある。これに危惧を抱いた日の丸メーカーは、海外進出を一気に加速させたのだ。人件費の安い アジア諸国に工場を移転し、製品の価格を抑えようと考えたのである」と述べています。
そして、バブル崩壊後には、この動きがさらに加速しました。そのため、90年代後半から、日の丸メーカーの海外移転が急速に進んだのです。日本の企業が海外に進出するということは、日本の技術の海外流出につながります。著者は、「企業がどれほど技術の流出防止に努めたとしても、外国に工場設備まで建ててしまえば止められるはずがない。そして進出先の国では、当然、技術力が上がる。日本人が長年努力してつくり上げてきた技術が、企業の海外進出によって簡単に外国に提供されてしまうのである」と述べます。
現在の日本の電機メーカーなどの停滞は、もとはと言えば日本企業が安易に海外進出したことが招いたのであるとして、著者は「企業の論理からすると、当面の収益を上げるために、人件費の安い国に進出したくなるものであろう。が、これは長い目で見れば、決してその企業の繁栄にはつながらない。進出先の国でその技術が盗まれ、安い人件費を使って、対抗してくるからである。つまり、日本企業は、自分で自分の首を絞めたのである。台湾の電機メーカー『鴻海精密工業』に買収されたシャープは、その典型的な例である」と述べるのでした。
「株主にばかり目がいく企業」では、日本企業は工場を海外移転する一方で、日本国内では名ばかりの技能実習制度でアジアの人々を呼び寄せ、ひどい条件でこき使っているという現状もあり、国際社会からも「奴隷労働」と批判されていることが紹介されます。また、「『高度成長期の再来』を期待するという愚」では、いまの日本は、もう産業設備は相当に整っていることが指摘されます。だから、それほど大きな投資をする余地はありません。またアジアや世界中の地域が発展し、競争相手も激増しているとして、著者は「東南アジア、中国の成長は著しく、日本製品は、価格競争ではすでに太刀打ちできない。そんな中で、日本がかつてのように輸出を急増させたり、爆発的に成長したりするのは絶対に不可能なのである」と述べるのでした。
第4章「先進国で最悪の貧富の格差」の「先進国最悪レベルの貧困率」では、90年代前半までの日本は、1億総中流とも言われ、「貧しい人がない社会」をほぼ実現していたことが指摘されます。しかし90年代後半から坂道を転がり落ちるように、格差が広がり、現在では世界でも有数の激しい格差社会となりました。その原因は非常に単純であるとして、著者は「90年代以降の日本では、企業が従業員の賃金を低く抑え込んだ。それは国際レベルから見てもありえないほどの抑え込み方だった。そのため低収入層が増え、必然的に貧困層が拡大したのである」と述べています。「先進国で賃金が上がっていないのは日本だけ」では、日本経済が停滞している要因として、「安易な海外進出」とともに「賃金が下がっていること」が考えられることが指摘されます。
「低所得者層に手厚い欧米諸国」では、アメリカは子どものいない健常者(老人を除く)などに対しては、現金給付ではなく、フードスタンプなど食費補助などの支援が中心となることが紹介されます。現金給付をすると、勤労意欲を失ってしまうからです。フードスタンプとは、月100ドル程度の食料品を購入できるスタンプ (金券のようなもの)が支給される制度です。スーパーやレストランなどで使用でき、酒、タバコなどの嗜好品は購入できません。1964年に貧困対策として制度化されました。著者は、「このフードスタンプは、申請すれば比較的簡単に受けられる。日本の生活保護よりは、はるかにハードルが低い。2010年3月のアメリカ農務省の発表では、4000万人がフードスタンプを受けたという。実に、国民の8人に1人がその恩恵に預かっているのである」と説明します。
「なぜ日本は自殺大国になったのか?」では、近年、日本では自殺者が年間2万人を超えていることが指摘されます。世界的に見ても、日本の自殺率はワースト6位です。世界で6番目に自殺率が高いということは、世界で6番目に生きる希望がない国と言えるでしょう日本は昔から自殺率が高かったわけではありません。1995年の時点では、先進国の中では普通の水準でした。フランスなどは、日本よりも高かったのです。90年代後半から日本の自殺率は急上昇し、他の先進国を大きく引き離しました。中高年のうち、経済的弱者などが自殺していなくなり、遺された若者世代の自殺が多くなっています。著者は、「われわれはこれまで一体何をしてきたのか。疑問を持たざるをえない。こんな社会をつくるために、一所懸命頑張ってきたのだろうか?」と述べます。
第5章「世界最大の債権国」の「本当はいまも続いている日米貿易摩擦」では、著者は「なぜ日米貿易摩擦が昨今あまり騒がれなくなっていたのかというと、中国の存在が大きいからである。アメリカにとって貿易赤字の最大の相手国が中国に代わったので、日本に対する風当たりが弱くなっただけのことなのである。アメリカは現在でも日本のことを快くは思っておらず、特に自動車分野などではたびたび 圧力をかけてくる。たった一国のたった1つの産業から約6兆円もの貿易赤字を生じさせられているということは、やはりアメリカにとって腹立たしいことであるには違いない。そのため日本はアメリカの機嫌を取るために、貿易で稼いだ金はせっせとアメリカ国債の購入にあてているのだ」と述べています。
第6章「少子化問題は起こるべくして起こった」の「先進国で日本だけが急速な少子化」では、厚生労働省の発表では、2022年の出生数は80万人を割りこみ77万747人だったことが紹介されます。出生数が80万人を下回るのは1899(明治32)年の統計開始以来、初めてのことです。1970年代には200万人を超えていたこともあったので、この落ち込み方はすさまじいと言えます。「ほかの先進国は少子化対策にお金をかけた」では、この40年間、欧米諸国は子育て環境を整えることなどで、少子化の進行を食い止めてきたことが指摘されます。「少子化の原因の1つは非正規雇用」では、現在、日本では働く人の約4割が非正規雇用であることが指摘されます。その中で男性は、700万人もいます。20年前よりも倍増ししたのです。つまり、結婚できない男性がこの20年間で300万人も増加したようなものです。
「あとがき」では、日本が衰退している原因は明白であるとして、「工場などの生産設備を安易に海外移転させたこと」「人件費を抑制し続けてきたこと」などを挙げています。いまの日本に必要なのは、大企業、天下り特殊法人がため込んでいる金を引き出して、 金が足りない人のところに分配することであるといいます。それは、決して特別なことではありません。先進国 として最低限度の雇用政策、経済政策をとるということです。著者は、「世界の10%という莫大な金を持っているのに、たった1億2000万人の国民を満足に生活させることができない、という『経済循環の悪さ』。その点に、為政者、経済界のリー ダーたちは気づいていただきたいものである」と訴えるのでした。本書の内容は非常に勉強になりましたが、特に、日本の国家予算で一番大きいのは医療費であり、日本の医療界にはさまざまな闇が存在していることを知って戦慄しました。