No.2443 冠婚葬祭 『こども冠婚葬祭』 (昭文社)

2026.01.20

こども冠婚葬祭』(昭文社)の見本を手にしました。126冊目の一条本で、「親子で学ぶ日本の伝統行事と儀式の作法」というサブタイトルがついています。わたしが理事長を務める一般財団法人 冠婚葬祭文化振興財団の創立10周年記念出版ですが、じつを言うと本書はわたしが一番書きたかった本であります。感無量です!

こども冠婚葬祭』(昭文社)

本書の帯

本書のカバー表紙には、さまざまな冠婚葬祭や年中行事のイラストが描かれ、帯には「結婚式」「葬儀」「お墓参り」「初詣」「七五三」「節分」「精進料理」「のし袋」「成人式」「喪服」「『お祝い』も『お別れ』も、ひと目でわかる!」「学校では教えてくれないマナーや礼儀が身につきます」「日常生活から大切な場面まで役に立つ教養・知識54」と書かれています。

本書の帯の裏

帯の裏には、こどもが神社で本坪鈴を鳴らす姿、月で2羽のウサギが餅つきをしているイラストが使われています。また、「こどもに伝えやすく、家族で安心して使える」として、以下の内容が紹介されています。
パート1 冠婚葬祭ってなに?
パート2 「冠」ってなに?
     (成長をお祝いする行事)
パート3 「婚」ってなに?
     (結婚をお祝いする行事)
パート4 「葬」ってなに?
     (お別れをする行事)
パート5 「祭」ってなに?
     (祖先をまつる・季節を楽しむ行事)
パート6 そのほかの大切な行事

本書のカバー前そで

カバー前そでには、「『冠婚葬祭』とは、人の一生における大切な節目を祝い、見送り、感謝する日本の文化です」と書かれています。また、アマゾンの内容紹介には、「七五三、結婚式、お葬式、お正月――人生の節目となる大切な行事には、どんな意味や由来があるのでしょうか? 本書は日本の伝統儀式と行事を子どもにもわかりやすい言葉で解説します。『お寺と神社のちがい』『のし袋のきまり』『お年玉の由来』など、親子で知っておきたい常識やマナーも豊富に掲載。イラストやコラムも充実し、難しく考えがちな伝統行事の知識が楽しく身につきます。小学校高学年~中学生をもつ家庭に最適な一冊です」と書かれています。

この国の未来のために書きました

本書の「目次」は、以下の通りです。
「はじめに」一条真也
パート1 冠婚葬祭ってなに?
冠婚葬祭ってどんなこと?
どうして冠婚葬祭は大事なの?
冠婚葬祭はいつからあるの?
冠婚葬祭の基本は「礼」の精神
絵でわかる! お寺と神社のちがい
いまどきの冠婚葬祭はどうなっている?
もっと知りたい! 冠婚葬祭❶
「ハレ」と「ケ」ってどういうこと?
パート2 「冠」ってなに?
(成長をお祝いする行事)
七五三ってどんな行事?
大人になったことを祝う成人式
なんで誕生日をお祝いするの?
赤ちゃんのお祝い、お宮参りって?
還暦ってどういうこと?
もっと知りたい! 冠婚葬祭❷
古稀、喜寿、米寿・・・・・・年祝いのひみつ
パート3 「婚」ってなに?
(結婚をお祝いする行事)
結婚式ってどんなことをするの?
結婚の約束、結納って?
ウエディングケーキにこめられた意味
ウエディングドレスはどうして白いの?
結婚指輪にはどんな意味があるの?
披露宴で気をつけたい言葉
神社や教会、いろんな結婚式のスタイル
外国の結婚式ってどんな感じ?
もっと知りたい! 冠婚葬祭❸
のし袋ってどうやって使うの?
パート4 「葬」ってなに?
(お別れをする行事)
お葬式ではどんなことをするの?
お通夜と葬儀と告別式はどうちがうの?
お葬式で着る喪服ってどんな服?
骨を拾うってどういうこと?
精進料理ってどんなもの?
亡くなった人につけられる戒名
外国のお葬式ってどんな感じ?
もっと知りたい! 冠婚葬祭❹
お悔やみの言葉を覚えよう!
パート5 「祭」ってなに?
(祖先をまつる・季節を楽しむ行事)
法要や法事ってなんだろう?
ろうそくや線香にはどんな意味があるの?
カレンダーに書いてある「先勝」「仏滅」ってなに?
お正月の行事ってどんなもの?
初詣はなんのためにするの?
どうしてお金のことをお年玉というの?
お正月のむかし遊びってどんなもの?
節分に豆をまくのはなぜ?
ひなまつりってどんな祭り?
お彼岸ってなにをするの?
絵でわかる! お墓参りのしかた
端午の節句ってどんな行事?
夏越の大祓・虫送りってなに?
七夕にお願いをする理由
どうして丑の日にうなぎを食べるの?
夏祭りで楽しいこと!
お盆って7月? 8月?
お中元やお歳暮ってなに?
お月見の風習ってなに?
秋祭りや収穫祭ってなにをするの?
酉の市ってどんな行事?
大みそかにやることって?
もっと知りたい! 冠婚葬祭❺
バレンタインデーやハロウィンっていつからあるの?
パート6 そのほかの大切な行事
建国記念の日って、だれがなにをしたの?
卒業式や入学式はいつからあるの?
母の日、父の日はどうしてはじまったの?
敬老の日にやりたいこと!
クリスマスってどんな日?
銀婚式・金婚式ってどんな式?
覚えておきたい日本の節句・記念日カレンダー

「はじめに」

「はじめに」では、わたしが以下のように書きました。
いまの時代、人と人とのつながりがうすれつつあると感じることがあります。けれども、わたしたちは本来、たがいに助けあい、支えあいながら生きてきました。「冠婚葬祭」とは、人の一生における大切な節目を祝い、見送り、感謝する日本の文化です。「冠」は成長、「婚」は幸せな出会い、「葬」は別れ、「祭」はご先祖さまへの感謝を表します。これらの行事を通して、人は“いのちのつながり”を学び、思いやりの心を育ててきました。わたしは冠婚葬祭の会社の社長として、この文化を未来へ伝えることを使命だと感じています。行事のかたちが変わっても、人の心のあたたかさは変わりません。むしろいまだからこそ、礼を尽くし、感謝を伝える時間が大切なのです。冠婚葬祭はみなさんの心をゆたかにし、人生を輝かせてくれます。この本を通して、みなさんが日本の美しい心といのちを敬う気持ちを感じてくれたらうれしく思います。次の時代を生きるみなさんが、その心を受けついでいってくれることを願っています。

「どうして冠婚葬祭は大事なの?」

パート1「冠婚葬祭ってなに?」の「どうして冠婚葬祭は大事なの?」では、「食事や衣装、歌など日本の文化を受けつぐ」として、わたしは以下のように書きました。
冠婚葬祭には私たち日本人が先祖から受けついできた文化がつまっています。たとえば、お正月のおせち料理やお通夜のあとの食事では、和食が出されます。成人式には振袖、結婚式には白無垢や色打掛、お葬式には黒い着物など、伝統的な衣装を身につけることがあります。結婚式や各地のお祭りでは、伝統的な歌(地歌、長唄など)が披露されることもあります。ほかにも、結婚式やお葬式で用意される祝儀袋、不祝儀袋は、毛筆で手書きするのが基本とされます。むかしから伝わる食事、衣装、歌、書道などの文化は、いまも儀式や行事で取り入れられていることから、冠婚葬祭は「日本の文化の集大成」であるといえます。いま、日常生活のなかで日本の伝統を感じられる機会は、より貴重なものとなっています。日本で生まれて、暮らしていることを実感できる冠婚葬祭をしっかりと受けついでいくことが大切なのです。

「冠婚葬祭の基本は『礼』の精神」

「冠婚葬祭の基本は『礼』の精神」では、「相手に対する敬意をもち、それをかたちで示す」として、こう書きました。
結婚式やお葬式などの「儀式」は、人と人とのつながりを深めるためのものでもあります。その基本には「礼」の精神があります。礼とは決まりを守ることではなく、相手に対する敬意を忘れないことです。たとえば、結婚式ではふたりを祝う気持ちを、お葬式では亡くなった人やその家族を思いやる気持ちを表します。お祝いの式で明るい服装をして「おめでとう」と声をかけたり、お葬式のときに黒い服を着て静かにふるまうのが「儀礼」です。どちらも礼をかたちにすることで、相手に気持ちを伝えます。冠婚葬祭は古くから行われています。その長い歴史のなかで、礼のかたちを受けついできました。服装や言葉づかい、ふるまいに気をつければ、相手を大事に思っていることを示すことができます。人間関係をつくるうえで礼はとても大切です。また、礼を失うことを「失礼」といいます。この本を読んで、冠婚葬祭で失礼がないよう気をつけたいものですね。

「七五三って、どんな行事?」

「披露宴で気をつけたい言葉」

「お葬式で着る喪服って、どんな服?」

「節分で豆をまくのはなぜ?」

本書には、冠婚葬祭や年中行事をはじめ、さまざまな日本文化が親しみやすいイラスト付きで紹介されています。わたしもこれまでに多くの冠婚葬祭の本を書いてきましたが、「こういう本が書きたかった!」と大満足であります。改めて思うのは、「冠婚葬祭は日本文化の集大成」ということです。「冠婚葬祭文化」といいますが、冠婚葬祭は文化そのもの。日本には、茶の湯・生け花・能・歌舞伎・相撲・武道といった、さまざまな伝統文化があります。そして、それらの伝統文化の根幹にはいずれも「儀式」というものが厳然として存在します。たとえば、武道は「礼に始まり、礼に終わる」ものです。すなわち、儀式なくして文化はありえません。その意味において、儀式とは「文化の核」と言えます。そして、冠婚葬祭は「冠婚葬祭は日本文化の集大成」です。茶道・華道・香道といえば日本文化を代表する「三大芸道」ですが、仏式葬儀の中には、お茶・お花・お香もすべて含まれています。冠婚葬祭ほど凄いものはありません。ぜひ、こどもたちにこの凄さを伝えたいです!

本書の著者はわたしですが、細かい内容は株式会社サンレーの山下格常務、秘書室の鳥丸耕一室長、瀬津隆彦式典長、サンレー総合研究所の市原泰人室長が入念にチェックしてくれました。みんな冠婚葬祭はもちろん、神道、仏教、礼法の専門家なので非常に心強かったです。また、全体の編集は造事務所さんにお願いしました。福井綾乃さん、飯島英明さんは素晴らしいイラストを描いて下さいました。みなさんに感謝申し上げます。何よりも長年の同志である造事務所の堀川尚樹社長には、大変お世話になりました。堀川さんが「財団の10周年記念祝賀会までには必ず完成させます!」と言ってくれたときは、涙が出るほど嬉しかったです。堀川さん、本当にありがとうございました。『こども冠婚葬祭』は全国の書店、ネット書店で1月29日に発売です。すでに全国の小中学校の図書室から大量の注文が入っています。親子で日本の行事と儀式の作法を学ぶほど素敵なことはありません。ぜひ、ご家庭に1冊お求め下さい!

天下布礼の風が吹く!