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No.2367 幸福・ハートフル 『心ゆたかな言葉』 一条真也(オリーブの木)
2024.11.12
119冊目の一条本となる『心ゆたかな言葉』(オリーブの木)の見本が届きました。「ハートフル・キーワーズ」というサブタイトルがついています。
『心ゆたかな言葉』(オリーブの木)
本書の帯
帯には、「すべては『ハートフル』から始まった!!」「礼の言霊。」と書かれ、「暗闇の中にあっても、まことの言葉は光り輝くのだ。」「有縁社会への祈りのマントラの書――本書の真言が、先行きの見えない薄明の力強い灯明になると確信する。」という京都大学名誉教授で宗教哲学者の鎌田東二先生の推薦の辞が紹介されています。
本書の帯の裏
帯の裏には、「死は不幸ではない●ハートフル●ハートピア●ハートビジネス●ハート化社会●アンドフル・ワールド●グランドカルチャー●ホモ・フューネラル●カタチにはチカラがある●結婚は最高の平和である●死は最大の平等である●人生の四季●人生の卒業式●神は太陽・仏は月●天上へのまなざし●魂のエコロジー●映画は、愛する人を亡くした人への贈り物●礼法は最強の護身術●文化の核●結魂●送魂●人類十七条●有縁社会●永遠葬●唯葬論●気地●気業●礼業●理想土●老福●四楽●宗遊●修生●和来●慈礼●生きる覚悟・死ぬ覚悟●儀式なくして人生なし●こころの世界遺産●ロマンティック・デス●リメンバー・フェス●悲縁●天下布礼●人の道●礼の社●文化の防人●月光経営●S2M●WC●GM●CSHW●死生観は究極の教養である」と書かれています。
『心ゆたかな』4部作が完成!
アマゾンには、以下の内容紹介があります。
「『ハートフル』から『リメンバー・フェス』まで――常に時代をリードしてきた 一条真也の『言葉』を網羅した集大成が誕生。『心ゆたかな社会』『心ゆたかな読書』『心ゆたかな映画』に続くシリーズ4作目。一条真也が1988年に処女作『ハートフルに遊ぶ』で『ハートフル』という造語を提案、その後、数々のメディアで『ハートフル』は時代を象徴する言葉となった。その後も110冊を超える著書で、さまざまキーワードを生んできた著者の『言霊』の世界が今、一冊の本として力を発揮する。京都大学名誉教授・宗教哲学者の鎌田東二氏が『本書の真言が、先行きの見えない時代の力強い灯明になると確信する』と序文を寄せた」
本書の「目次」
本書の「目次」は、以下の通りです。
序文
まえがき「死は不幸ではない」
第1章 一条語
●ハートフル
●ハートピア
●ハートビジネス
●ハート化社会
●アンドフル・ワールド
●グランドカルチャー
●ホモ・フューネラル
●カタチにはチカラがある
●結婚は最高の平和である
●死は最大の平等である
●人生の四季
●人生の卒業式
●神は太陽 月は仏
●天上へのまなざし
●魂のエコロジー
●映画は、愛する人を亡くした人への贈り物
●礼法は最強の護身術
●文化の核
●結魂
●送魂
第2章 温故知新
●人類十七条
●有縁社会
●永遠葬
●唯葬論
●理想土
●気地
●気業
●礼業
●老福
●四楽
●宗遊
●修生
●和来
●慈礼
●悲縁
●生きる覚悟・死ぬ覚悟
●儀式なくして人生なし
●こころの世界遺産
●ロマンティック・デス
●リメンバー・フェス
第3章 しごとことば
●天下布礼
●人の道
●礼の社
●文化の防人
●月光経営
●S2M
●M&A
●WC
●GM
●CSHW
あとがき「死生観は究極の教養である」
亡き父に捧げた献辞
本書の扉の中央には「わが先考 佐久間進に捧げる」と書かれ、続いて以下のように書かれています。
「二〇二四年九月二〇日の朝、父・佐久間進が旅立った。行年九〇歳で堂々と人生を卒業していった父は、國學院大學で国学や日本民俗学を学び、冠婚葬祭互助会を生業とした。父は生前に多くの言葉を遺した。『何事も陽にとらえる 』『礼経一致』『最高の満足 最高の利益』『対話こそ人生』『感謝と笑顔と思いやり』『太陽はまた昇る』『人類愛に奉仕する』『八美道』などが代表だが、京都大学名誉教授で宗教哲学者の鎌田東二先生は、『折口信夫が理論国学者なら、佐久間進は応用国学者ないし臨床国学者である』と言われた。中国では、亡くなった父親のことを『先考』という。父はまさにわたしが考えていたことを先に考えていた人であった。父の考えはスケールが大きく、かつ具体性に富んでいた。そして、そこには常に、人が助け合い、支え合う『互助共生社会』のビジョンがあった。『死は不幸ではない』というのはわが信条の一つだが、最も親しい存在である『親』が亡くなるということは不幸ではないが、やはり寂しい。しかし、肉体は滅んでも、父の言葉は残っている。言葉は生命である。父の精神はいまも生きているのだ」
鎌田先生の序文「礼の言霊」
序文「礼の言霊」として、言霊研究の第一人者でもある鎌田東二先生が、以下のように書かれています。
「一条真也の造語感覚は父親譲りである。父である故佐久間進氏(1935―2024)は起業家の草分けである。日本に『互助会』という冠婚葬祭の新しい講組織のような新鮮でニーズに叶ったかたちを作り上げた。それは一つの社会運動でもあり、ビジネス展開であり、本書の著者一条真也氏が提唱する『ハートフル』、『ハートピア』、『ハートビジネス』、『ハート化社会』や『有縁社会』の実践でもあった。その意味で、一条真也氏の最大最高の先駆形は父佐久間進氏であった。この父子関係を私はそばで見ていて、常々、『最強の父子関係』だと思ってきた。子が父を敬愛の眼で見上げ、父は子を慈愛と厳格さをもって対処する。父はこのまなざしによっておのれをさらに磨き上げ、子は父の言葉と行動でみずからを研磨しつづけ、今日に至った。その60年余におよぶ父子関係の二人三脚は、かけがえのないものであり、ちょっと近年類例のないほどどの孝養教化の手本ともいえるものだ」
病床の父と鎌田先生とのスリーショット
また、鎌田先生は以下のようにも書かれています。
「佐久間進氏が育った房総安房から日蓮は、その書簡の中で『一切の善根の中に孝養父母は第一にて候』『子にすぎたる財なし』と記しているが、佐久間進―一条真也父子を見ていて、その感をいっそう深くする。父はその子によっていっそう父として輝き聳え、子はその父によっていっそう自らの深みを高みをめざす。今、この時代はまったく見通しの見えない、価値観も全崩落したような凄惨な様相を見せている。家庭においても、地域社会においても、学校やさまざまな施設や会社においても問題百出である。政治も経済も教育文化も混乱に混乱を重ねている。指針になるもの、頼りになるもの、支えになるものが見出しがたい暗黒のような状況に陥っている。だが、どのような暗闇の中でも、人は光明を見出し、それを灯明として掲げるものだ。『一隅を照らす』(最澄)探究をつづけるものである。そして、『菩提心を因とし、大悲を根とし、方便を究竟とす』(『大日経』第一十心品 三句法門)るものである。その灯明となるものが、『ことば』である。『マントラ(真言)』である」
実家の書庫の前で、鎌田先生と
そして、鎌田先生は以下のように書かれるのでした。
「心を耕し、生きる活力を生み出し、行動に促す言葉である。人間の偉大な力は、その行動を支える心を明るくし、勇気づけ、エンパワメントする言葉を生み出すことができるところにある。これは、人間以外の他の動植物にはなしえない人間特有の大きな力である。暗闇の中にあっても、まことの言葉は光り輝くのだ。本書『心ゆたかな言葉』は、佐久間進―一条真也(佐久間庸和)というこの稀有なる父子の合作の書であり、有縁社会への祈りのマントラの書である。『結婚は最高の平和である』、『死は最大の平等である』、『神は太陽 月は仏』、『儀式なくして人生なし 』
これらの言葉のすべてに、父子の祈りの真言が籠っている。鳴り響いている。この真言が、この先行きの見えない薄明の時代の力強い灯明になると確信する。ぜひ折に触れて、その日の縁語として、本書を活用していただきたい」
序文には「礼の言霊」というタイトルがつけられていますが、鎌田先生は言霊研究の第一人者として知られます。一条真也の読書館『言霊の思想』、『予言と言霊』で紹介した大著も書かれています。言葉とは、「言の葉」ということ。『万葉集』の時代、言の葉は「生命の葉」という幹から出たものとされ、生命の表現であるといわれました。その言の葉には霊が宿ると考えられ、古くから「言霊(ことだま)」と呼ばれていました。これは、口に出した言葉が現実に何らかの影響を与える霊力を持っているとする考え方です。つまり、音声としての言葉が現実化していくとされたわけですね。
現在でも、結婚式の席における「別れる」とか「切れる」といった言葉や、受験のときに「落ちる」という言葉を使わないようにするのも、このような言霊信仰に由来しています。「礼の言霊」という言葉からは、サザンオールスターズが1996年に発表した「愛の言霊 ~Spiritual Message~」を連想します。じつは、この歌のサビである「生まれく抒情詩(セリフ)とは蒼き星の挿話 夏の旋律(しらべ)とは愛の言霊♪」という歌詞の後には「禮(らい)!」と叫びます。まさに「愛の言霊」とは「礼(禮)の言霊」のことだったのですね。『心ゆたかな言葉』は、11月20日に全国発売です。ぜひ、お買い求めいただき、ご一読下さいますよう、お願いいたします。